なおmath 東大理三受験

東大理三までの道のりをつづっていきます。理一合格時までの経験,東大や国公立・私立医学部などに受かった人たちをすぐ隣で見てきて感じたことも書いていきます。

化学の新演習〜正誤表の機能あり〜

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本格的に高校化学の勉強を開始し、

化学の新演習 三省堂 卜部吉庸 著

(2013年11月30日 第1刷)を解き始めた。

 

 おすすめ勉強法

とにかく解く!時間を節約したいなら、セコイけど小問解き終わるごとに答えチラ見。合ってなかったら一度立ち止まってミスのチェック。《この時、絶対に答えの数値以外の解答を見ないこと》

何が変だったかを考える力は一番必要。数学の論証力もこれで鍛えられる。

 

誤りであると思っていること、気になったことを書いていく。受験生や、講師の方なども、こちらの記述について何か考えがあれば、コメントをいただければ幸いです。

物質の構成と化学結合
物質量と化学反応式

18. 解答は遠回り。四角形の内角の和は360°であることは周知の事実。切られてるものを合わせると1つ分になることはすぐにわかる。

 

19. (3) 他でも書くが、上で出た結果を解答は3桁で代入している。違和感を覚える。

 

20. (1) 解答は遠回り。四酸化三鉄の組成式をバラしてかける事を知っていれば、酸素原子の個数を数えるだけで良い。

 

21. 原子の球を積み重ねている様子を理解したいなぁ。

 

22. (1) 有理化をしてから計算。1.41×1.42≒2となるのは予想しやすい。

(4) 原子でなく分子で存在する事をうっかり忘れないようにしなければ!→31(3)

4.0044を4としてその後の計算をしているのはどうなのか。3乗したら有効数字3桁で考えても誤差が出る(要検証)。2019/03/25

 

23. (3)に√2などの近似値が与えられているのは良くない。(2)で不要なことが透ける。

 

24. クの答えが違う。私は【陽】イオンが正答だと思ってしまっている。2019/03/25

 

25. A型、C型の図にそれぞれしょうもない誤りが一つずつある。(2019/03/25) 間違い探し感覚で取り組めるだろう。笑

(4) B型の図では、白丸が陰イオンではあるが、対等なのだから新しい図を考える必要がない。

 

27. 「現在のアボガドロ定数は〜」という記述は不要。ヒントになっている。

 

28. 解答は遠回り。増加分の塩素原子の物質量だけを調べて、元々の合金の質量に加えるべき。

 

29. (2) オゾンがx mol生成したとおいた方が良い。物質量は全体で 1/2 x molの減少。これが(1)の5%だ。

 

30. 窒素分子はそうそう燃えない。もし窒素が簡単に燃えたら、空気中のすべての酸素がなくなるまで燃え続ける。

 

31.(2) (1)の四捨五入した値を代入しても誤差はない。こうなるようにうまく設定しているのだろう。

(3) 水素は分子で存在するのだなぁ。→22(4)

16min

 

32. (2) 真上の31(3)などと異なり、元から分子の物質量で計算してることに注意する。10min

 

33. 「水蒸気を入れ」たとあるが、実際に入れたのは水だろう。反応するときはすでに高温で、水蒸気になっているという主張か。

黒鉛二酸化炭素まで反応する化学反応式を用意した方がわかりやすいだろう。5min

 

34. (3) 悲しいかな解答では「水和水」と「結晶水」二つの表記が入り乱れている。同じものと理解しておきたい。(新研究 改訂版 p.464)シュウ酸カルシウムの場合は、金属イオンへの配位結合ではなく、陰イオンへの水素結合ではなかろうか。 10min

 

35. (ア) ラボアジエラボアジェになっている。どちらでも良いようだが、新研究と合わせなかったのはなぜか……。

(2) 矛盾の内容から説明するべきではないか。とりあえず、解説の方にある3点は理解しておきたい。

 

36. (4) 解答のように途中に割り算を計算をしてしまうのは良くない。答えを得る式を始めに書いてしまえば、約分などもでき、71÷33を計算するだけで済む。8min

 

物質の三態と状態変化

3題しかないが、それぞれが重すぎる。別の内容を問う問題は、分けてくれた方が【捗っている】認識を持ちやすい。結晶を乗り越えた受験生も、ここで心が折れるのではなかろうか……。先に43を解いた方が良いだろう。

 

37. (2) 不揮発性の物質を溶かすと、沸点は上昇する。これは、蒸気圧降下による。リンク参照。

臭素(沸点58.8℃)の入ったビンでは気体状の臭素が存在するのが、この蓋はピストンではないため大気圧に押されていないからだろう。

(4) 解答は不十分。「〜から、気体状のAは存在しない」と書かなければ減点は避けられないだろう。

(6) 問題に与えられている図に対応させて、端点はグラフの枠に重ねないことが望ましい。43min(原則解く時間だが、今回は歯が立たなかったので調べる時間、これを書く時間も含めた。)

 

38. 図に点Hの●が打たれていない。

(5) は難しいですね……。

 

39. 図2によると、1.0×10^5Paにおける沸点が100℃より高くなっている。本来は逆に、わずかに下がる。

3段落目の、「一方」の使い方は適切では無いと思う。

(6) 100℃の水と0℃の水の体積の差を、液体-気体の差と比較すれば、それだけで正解が選べてしまう気がする。

当然、全体通して完璧な理解をしたいところであるが。9min

 気体の法則

40. 15min 「ガラス管は倒立させた状態で、上下にも動かないよう固定されている」という前提が、解ける問題であるためには必要であることと気づいて。

 

41. 14min 有効数字2桁などではなく、「小数第1位まで」に注意。

 

42. (1) 圧力や温度は分かっているから、M,d以外は数値にして答えたくなる。

(2) 珍しく、二段階にして、(3)を考えやすくしてくれている。

(3) それでも考え方に慣れていないと難しい部類だろう。25min

 

43. 5min 37〜39よりも先に解くべき。

 

44. 21min (5) 全て気体で存在すると書いてあるため、各気体の物質量を個別に出す必要はない。気体全体の増減についてのみ調べれば、エタンの半分の物質量だけ増えていることがわかる。

 

45. 14min 原子量24.2と出たが、マグネシウムがモデルか。(3)解答では、物質量を一度小数で出しているが不要。割り算は一度に抑えるようにしたい。

 

46. (5) で計算の闇に飲まれた。40min 途中で3桁で求めてしまわないと難しいか。またリトライしたら1発で終える計算を挙げる(誓い)

標準状態は、1.0×10^5Paではないことに注意したい。

 

47. とても良問だと思う。昔解いた気がしなくもないが、状態方程式を用いて、グラフに応用させるのは素晴らしい。物理の(名前忘れた)あの図をかくことに慣れていれば取り組みやすい。やはり物理選択者有利か。19min

 

48. (オ) 今回は(カ)のために、解答のやり方で問題ないが、エタンの半分の物質量だけ増えるとしても解ける。

(カ) Cを閉じてからということで、B内の物質量は変化せず解きやすい。閉じないで冷やしても、液体が生じる。(問題をよく読まず誤解して計算した)23min

 

49. ふふふふふ。解答はセンスないではないか。妾は良い解法で解いたぞ。13min

もしも全て気体のままであったら、4Lの容器に0.08molの気体があると考えられる(中央の仕切りが自由に動けるのであれば、左右の圧力は等しいからだ)。全て気体であるときの圧力を求め、それがアセトンの飽和蒸気圧を超えるかどうかを気にする方が計算が楽だ。

難易度が3になっているが、おそらくは出題の形式が珍しいだけ。ここまでの問いがわかっていれば難しくない。

 

51. (ア) 左側も真空。右側も(トリチェリーの)真空。

(イ) 国語の問題。「次に、〜コック1を開き、乾燥空気を導入し、〜となったとき、コック1,2を閉じる」は、「h=300mmとなるまでコック2も開いたままで乾燥空気を入れる。そして、h=300mmとなった瞬間、コック1を閉じ、同時にコック2も閉じる」のこと。コック1を閉じてからは、コック2をのんびり閉じても問題ない。このときのA,Bの圧力は等しいのだから

空気の導入の際にもともと入っている水蒸気が外に出ないのは、水蒸気の圧力よりも高い圧力の空気を入れるから。自転車の空気入れをイメージすると良いだろう。始めにプシューと鳴るのは、タイヤに入っている、外気圧よりも圧力の高い空気が出ているが、空気を入れている最中、タイヤの中の空気は外に出ない。

(カ) 既に求めた(ウ)を用いるのであれば、有効数字4桁で代入しなければならない。(今回は正しい答えが得られている)

0.1355−0.0299 = 0.1056 ≒ 0.106とするべき。

例えば

0.1364−0.0299 = 0.1065 ≒ 0.107である。

 

53. (2) と(5)の計算以外は、50の下位互換。50でしっかり理解しておきたい。

 

54. 8min 53と同じく、50をしっかり理解しておけば簡単。

(イ) 極性や分子量も入れられるが、最適なものは「分子間力」だ。

(ク) あまりいい問題では無いと思う。【Z=1になると仮定する】と、「分子の自由に動き回れる空間の体積が小さく」なると考えればよい。

 溶液の性質

55. どうして似た者同士でよく混ざるのかわかっていなかった。化学の新研究pp.150-151に、

(2つの無極性分子A,Bのどの二つの組み合わせも分子間力はほぼ等しいため)A, B分子は自由に配置を交換できるので、A, Bが別々に分かれて存在する確率よりも、A, B分子が混じり合って存在する確率の方がずっと大きい。

なるほど。エントロピーの増大ですね。(大学のときの自分のいい加減さに涙が……)

ヘキサンC6H14

ナフタレン C10H8

グルコースC12H12O6 ヒドロキシ基5個

有機も未修の人にとっては、聞き慣れない物質も出てきていてかなり難しいと思う。

 

57. 8min (3) 私は見事に間違えた。砂利100mLに水100mLを注いでも200mLにはならない。砂利の隙間を水が埋めるからだ。

保存される質量で求めねば。

化学反応と熱
酸と塩基の反応

117. 18min (6) は、学習した記憶がない。滴定の際は試料と標準溶液の濃度が近いことが望ましいと解説に理由付きである。なるほど。

 

118. 6min (1) Mg2CO3(OH)2は、見たことがない気がする。覚えておこう。

(2) リン酸二水素ナトリウムになると酸性か。これも塩基性になるのでは、などと考えてはいけない。覚えておこう。

 

119. 11min 誘導がありがたい。 3桁で答えるのであれば、(2) の解答は0.060085...=6.01×10^(-2)である。ただ、二桁で答えていく場合この差は以降にも影響しない。沈殿の質量が有効数字2桁で与えられているため、2桁で答えても良い。(そもそも出題ミスか?)

「バカするな白竜さん」これを知らないと硫酸バリウムが(白色)沈殿だと確信がない(もちろん推測は容易いが)。やはり無機は先になんとなくでも学習したいところ……。

 

120. 8min (3)は、単位忘れに気をつけたい。あからさまに点aを使えと言っていることに注意。実は、aでの体積64.7mLは出す必要がないとわかる。

共通イオン効果は、正確に理解しておきたい。もともと電離しづらいのに、酢酸イオンがあるのだから全く電離しないと考えよう。

最後の割り算ではコツがある。147÷74だ。2を立てると、《-1余る》。2から、あとで1÷74を引けば良い。この発想は欲しい。

 

121. 17min メチルオレンジでは、4.4から色が変わり始める。これでは中和点に到達する前に変色し、滴定の終了がわかりづらいと思う。

解答には「第2中和点がpH=4.5付近」と書いてあるが、納得できない。わたしには中和点がちょうど4辺りに見える。

 

122. (ア) pH=0は、やや答えづらい。0以下も理論上はあるのか。気にしたことがなかった。

pH 0以下の酸、pH 14以上の塩基は存在するか? ハメットの酸度関数

(ウ) log3を与えていないから、間違える人は少ないだろう。どうして惑わさないのか……。笑